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(主に大分の)珍種バス停写真のブログ。 バス停大好きっ子も厄年を過ぎました。
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VFSH0091.JPG 福岡県の広域地図、もちろんちゃんとバス路線が書き込んであるやつを見るとですね、大分との県境に程近いところのうきは市(先日誕生した)のそのまた県境付近に、3本の山間の集落行きの支線があります。
で、このうちの一本が凄い。何せ、山をひたすら登りきって、ついには県境を越えた一集落まで言ってしまうすげえ路線。県境を越えるというのは実はあまり事 例としてはなく、実際近所の山奥の集落行きのバスは、県境ぎりぎりの人のいないところを終点にしているものなのです。まあその辺にお役所仕事的な煩雑さな どが垣間見えるのですがともかく。その村においてだけは、例外的に一バス停分だけの県境越えを果たしているのです。

で、ここに行く前に 「本宮」も行って、まあ果てしない狭隘路線(いわゆるバスが限界ぎりぎりで走るような路線)っぷりに驚いたものなんですがここももう登るまで何度も「これ か?こっちなのか?」と叫び続けるくらい狭い道を選んで沢を縫うように走り続けて・・・どれくらい経ったか?

バス停はとにかく、森の中にありましたよ。
民家がありましたが廃屋でした。奥には集落があるようでした。
県境なんて人間の引いた線など意味もなさない、ただ広がり続ける森の世界に取り込まれるような場所でしたよ。しかし、その場所に人がいることを示そうとするかのように、定刻どおりに森の向こうからバスがやってきて…。

そうそうここのバス待合所にはなぜか、福岡タワー方面のバスの路線表が置いてあったんだが・・・何か意味があるのかなあ・・・?
 それが結構謎。
Vfsh0097.jpg Vfsh0095.jpg VFSH0092.JPG
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zeni03.JPG 場所は、嘉穂郡稲築町。
のっけから白状、読み方が全くわからん。
山野の炭鉱は、閉山直前に300人近い犠牲者を出した事故が起きたという。ひっそりと静まり返ったような冷たく重たい空気と、もう来ることはないあわただしさに備える何かのざわめきが聞こえてくるこのバス停。


実はここの次の次のバス停は、旧国鉄漆生線の鴨生駅跡。そこに行くと、駅はないにもかかわらず駅前商店街が広がるというあの寂しい光景が待っています。駅はあっても寂しい光景が広がるところもあるんだけどね・・・。

写真を撮り終わってドンの字(※後の嫁)が退屈そうにしながら、「終わった?」と訊いてきた。
何にもないとこに興味はない、というのが彼女らしくてまたよし。

zeni04.JPG zeni02.JPG
Vfsh0040.jpg 場所は、鞍手郡小竹町。
残念ながらバス停は廃止後に転換された町内循環バスなので、いわば鉄道の廃駅のような趣と思っていただけたらと。
小竹町は昭和45年に、付近の炭坑が全て閉山。宮田町にある炭坑だけが最後まで残っていました。

ここを走っていたバスは、そういう事情からか隣にある宮田町への、おそらくここに住んでいた幸運にも職にありつけることになった炭坑マン達の足として運行 されていたと思われます。このあたりは国鉄バス・西鉄バスの路線が入り組んでおり、国鉄バスがわざわざ迂回して地図上に、投げ輪のような軌道を描いてまで ここに足を運んでいた理由はおそらくそれなのでしょう。

VFSH0039.JPG VFSH0041.JPG

sinmati03.JPG 筑豊地方は、もともとたくさんの炭鉱があった場所です。
昭和51年(1976年)8月の貝島炭鉱(鞍手郡宮田町)の廃坑まで、そこには多くの雇用があったわけで、そこにはそれがゆえの多くの人の営みがあった場所なのです。
筑豊の石炭は主に燃料炭としての品質しか有せず、主な燃料を石炭から石油へと転換させたエネルギー革命以降は需要の大幅な減少により閉山に追い込まれ。
同時に町も消えていき、社宅のあったすすきの原の真ん中にバス停だけが立っているのがこの写真の場所です。新町、つまり新しい町は、どのくらいの間そこに生まれ、そしてすすきの原へと還っていったのでしょうか。
 そして今自分が住んでいる町の未来もこうなのだろうか。はたまた、この国が・・・いや、この世界が。

Vfsh0033.jpg sinmati02.JPG
VFSH0002.JPG 私が最も好きなバス路線はどこか?と聞かれたらまずここと答える場所がここ。小郡市の乙隈というところなのですが、狭いかつての幹線道路を縫うように、そしてひっそりと走るこの路線はまさにここに陣取って一杯やりたいくらいだ。
惜しむらくは、神社の木の下のぼろぼろの旧バス停が移転になってしまったこと。写真(左の木の下)ではそれはそれで風情のある場所に移転してますが。
ここに人が集まった匂いがとってもする、しかし今は人気のないという寂寥感が最高のロケーションなのですよ、この場所は。


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★激動の昭和の荒波に耐えて田舎に都会に生き残る、珍バス停たちが大好き。しかし嫁は全く無理解。
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