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(主に大分の)珍種バス停写真のブログ。 バス停大好きっ子も厄年を過ぎました。
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PICT0184_R.jpg 有名な都市伝説で「犬鳴村」という話があります。
 こんな話。(いや、イマドキのネットは楽だね!!)
 ネットもなかった時代から伝わっていたから相当のもの。
 「あの旧道だけはヤバイ」と言い合っているうちに悲惨な殺人事件が起き、ゲートのようなものができて半封鎖されてしまいました。

 ・・・で、大昔自分は某Z社でバイトをしていました。住宅地図最大手のあの会社です。
 5年間もの間、いろんな場所を巡ったものでした。
 まだバイトして間もない頃に、家5軒くらいの分け入った山奥の村にお邪魔したとき、住人にこんな話をされたのです。
 「この辺の人は畑がここにあるけん、家は倉庫にしちょる人ばっかよ。普段は下に住んどる」

 そのうち同僚が、この犬鳴の旧道からしか行けない集落に赴くことになりました。我々の世界ではそういう山奥の村は、そういうもんだとわかっています。
 同僚は普通に仕事を遂行して、帰って来ました。人っ気はなかったそう。あそこもそういう村なんだな、という結論に。

 ちょうどその時期、別の友人と飲んでいて、なぜか犬鳴村の話に。
 「友達が行ったらしいんだよね。建物あるのに人っ気がなくて・・・そしたら斧持ったおっさんに追っかけられたらしいよ!!」
 怖がる振りをして聞いていましたが、農作業中のおじさんに当たったな、おじさん辟易してるだろうな・・・と思いましたとさ。

 ・・・長々と関係ない場所の話を延々としたけれど、このバス停はちょっと怖かった。
 ここは6軒くらいの集落なんだけど、本当に人っ気がないのだ。この集落の前後を含めて。
 というか、この道自体本当に鬱蒼としたロケーションが延々続いて、不安にしかならない。
 バス停が貼ってある家の荒れ果てっぷりが、いっそう不安感を増す。
 何より怖いのが、田畑が見当たらない。いや、目に入らないってのが正しくて、たぶん斜面上の方角に耕作地があるんだろうけれど。それも余計に恐ろしく感じる。

 日田バス式の標識が、唯一残る旧中津江村のバス停。
 ネットで調べる限り、昭和末期にはもう村営転換したとのこと。
 バス停の名前も変わっているのに、この標識は昭和から時を止めたまま。

 車を発進させるまでついぞ、人の気配はまったく感じなかった。
 この恐怖も、尾ひれがついたら都市伝説に変わるかもなあ。そう心の中で納得しましたとさ。

PICT0180_R.jpg PICT0183_R.jpg
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PICT0173_R.jpg 大分県、旧中津江村のバス停。

中津江村って調べてみると、大正~昭和~平成とおそらく、どこにもないくらいの触れ幅でものすごい変革を遂げて今に到る所で。近代史、そしてちょっと未 来を含んだ日本現代史の縮図なのかもしれない。鯛生金山→蜂の巣城事件→カメルーンチーム招聘。何気に第一次産業・第二次産業・第三次産業の全ての資源を 駆け足で消費し尽くさせられた村ともいえよう。

産業革命、農業から工業へのシフト、公害・環境問題、巨大公共事業、反政府運動、ハコモノ行政、国際的イベントへの参加とその経済効果、市町村大合併…。これら全部、経験した場所とは俄かに信じがたいくらい小さく、静かな村だった。
行ってみて思ったことは一言、「そして今は…。」

バス停は想像以上に素晴らしかった。

PICT0174_R.jpg PICT0172_R.jpg


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★激動の昭和の荒波に耐えて田舎に都会に生き残る、珍バス停たちが大好き。しかし嫁は全く無理解。
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