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(主に大分の)珍種バス停写真のブログ。 バス停大好きっ子も厄年を過ぎました。
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20060121-4.jpgこのバス停は凄く変です。場所としては国道を直角に曲がり、海沿いの集落へと向かう格好のT字路の入り口付近にあるはずなんですけどね、その T字路の辺りで国道が広い道路に付け変わっているのです。で、取り残された三日月湖のような支線の真ん中に、バス停が残っているんです。写真で見るとわか るかな、こんな感じ。

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 しかしねー、このバス停はそれだけじゃない。その三日月湖の間の空き地にはかつて腐りかかった待合室があったり、取り壊されたり、謎の施設が拡充 されたり・・・そして写真を撮りに行った辺りでは自分が視認するようになってからは2度目の荒廃期をお迎えになられておりました。周囲は一面の見通しのい い田園風景。ずーっと離れて、遠巻きにバスが律儀にこの細道に入っていくのを見てると、なんだかけなげで楽しい気分になるバス停です。
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20051219.jpg 山の中に突然現れるバス停ってのは衝撃的で、付近に民家なんてちっとも見当たらない場合のバス停ってのはさらに最高だ。そういうバス停の常として、人が 乗らないからバス停として使われる節がない、さればどうなるかといえばもう荒れ放題になるというのが世の常ってもんでさあね。

 逆に山の中にあるバス停でも、きちんと手入れされているのもある。地形的に国道から離れたところに集落があって、利用客が多いんだなってバス停はきちんと掃除が行き届いている、きれいな待合室があったりするもんですね。

 で、このバス停。真正面には産業振興センター的な公共施設らしいでっかい謎施設(バス停表示板の赤文字はどうもそれの名前らしい)があり、横には 真新しい道路。でも、おそらくバス停には全く関係することはなかろう。何せ建物はその施設しかないし、おおよそこの施設を使う人々はその真新しい道路を 使って自家用車で来るだろう。カタカナ四文字のこのバス停名は九州地方でよく見られるカタカナ小字名。同じ様な小字名をどこかで見たことがあるが忘れた。 おそらく古語の一種じゃないかな。

 このバス停がそんな、地元の人もおそらく登記簿辺りでしかお目にかからなくなったような小字名になったのには訳がある。元の名前は「火薬工場」。 古い地図ではこの名前で表記されているのだ。火薬といえば、発破。そういわれてみれば田川のほうに廃止された路線にも「弾薬庫」というバス停があったらし い。そこで作られた火薬はおそらくそういった作業に使われていたのだろう。おそらく炭鉱の閉山によりだろう、工場を失い、バス停の名前を失い、存在意義を 失い…それでもどっこいバス停は生きている。草にうずもれながらもね。

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20051211.jpg このダムは、なんの役に立つんだろうか。下流の広々と広がる農地のためになるんだろうな。

 自分はエコロジストでも思想家でもなんでもなく、その是非については全く興味はないんだが、ともかくダム堤防の工事、付近の付け替え道路の道路工 事、工事、工事。その騒音の真下、おそらくかつて集落があったところに立ち並ぶ工事事務所のプレハブ群のすぐ近くに、引き払うのはおそらく最後ということ であろう古めかしい平屋建ての保育園がありました。

 保育園の庭の横には工事用の防護フェンスがあり、たくさんの動物の絵が並んでいて工事関係者の粋な計らいを見ることが出来ました。しかし、その風 景もおそらくその工事が終わればその保育園もいっしょに、水の底。このバス停からちょっといったところにある古い石造りアーチ橋(現役道路、しかもバス通 り!)も、もちろん一緒に。

 そんなことを考えるとまたこの文章の冒頭に書いた「このダムは、なんの役に立つんだろう?」という思いがよぎったりするのですが、まあそこまでの 有象無象を水底に飲み込んでおいて、何の役にも立たないものを人間が作るわけないじゃないですか、と信じてあげようじゃないですか。性善説と取るか、皮肉 と取るかはご自由に。
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20051121.jpg 田舎のバス停につきものといえば細い道、そしてなんといっても神社だろう。この二つがあればバス停の風情はぐっと上がるというもの。横には鄙びた、だけ れど人の気配は絶えない雑貨屋。向こうに見えるのは、小さな平屋建て(!)の小学校。手作りの、特産物売りの看板。そして人懐こいその町の住人たち・・・

 とかいろいろ書いておきながらこのバス停が凄いのは、上記の文章の半分以上が嘘な上に福岡博多の中心、博多駅交通センターターミナルからわずか7個しか離れていないバス停なんだよね!

 前近代的な路線がなぜかここにぽっかりと生き残ってる、そんな不思議なバス停。このバス通りは実は半端じゃなく交通量が多く、撮るのに苦労しまし たよ。バス自体は、一時間に1~2本程度でしょうか。戦前から続く由緒正しい路線です。

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20051114.jpg 福岡には75年まで市内電車が走っていて、実際自分の年齢くらいが市内電車を記憶できているぎりぎりと存じます。現にワタクシには渡辺通一丁目電停から 数駅を乗ったという記憶がおぼろげにあるだけです。チンチン鳴らなくて幼い自分は非常に不満だったのをよく覚えています。・・・全く、なんてガキだ。

 市内電車の線路はほとんど、道路の真ん中を走るもの。しかし一部は専用軌道といって、通常の電車のように線路のみの場所(と書くとなんか変な表現 だよね)を通ることもあるわけで。で、そんな線路がなくなったあとその場所はどうなるか。多くはさすがに細長い土地だけ残っても・・・とばかりに放置され たり、区画整理でつぶされたり、公園になったり幅を広げられて道路になったりと、まあ福岡市内線でもさまざま。

 そんな中で福岡市の東西を結んでいた、姪浜~九大前を結んでいた市内貫線の千代町~箱崎宮までの専用軌道は、バス専用道路として転用されているの です。現在はこの馬出通りのちょっと手前と箱崎までのみですが、バスが来ないと替わらない信号機とか、知らないとわからないけど面白い仕掛けがたくさん あったりするこの専用道路の真ん中にあるこのバス停。

 線路をそのまま専用道路にしたということは。このバス停、市電の電停がそのまんま残ってあるバス停なんですね、実は。よく見ると路面電車用のプラットホームをそのまま使っているんですよ。おそらく、福岡市内電車の最後の生き証人と思われるこのバス停。いつまでも残っていてほしいものであります。

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★激動の昭和の荒波に耐えて田舎に都会に生き残る、珍バス停たちが大好き。しかし嫁は全く無理解。
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