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(主に大分の)珍種バス停写真のブログ。 バス停大好きっ子も厄年を過ぎました。
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 こういうツイートをしたら物凄い反響があった。
 このバス停には50年前の時刻表が貼ってある。

 Wikipediaでこの掲示板に乗ってる天ヶ瀬駅時刻表に載ってる国鉄の急行の名前を片っ端から調べ、それらが運行されていた時期を調べてどうも昭和34年ごろではという結論に至った。

 このバス停は昔、昭和27年に作られた「九州バス路線便覧」には載っていない。ちなみに両隣のバス停は載っている。有名な「ととろ」のバス停と同じく、地元の請願で待合室を立てたタイプのバス停と推測される。だから、おそらくその頃のものだろう。
 また終点の「宇の木」というのもとんでもない資料価値がある。終点は松原ダムに沈んだ集落。松原ダムというのは社会運動史に残る事件「蜂の巣城事件」の舞台。


 思えばこのバス停には足しげく通った。五馬線は昔は3往復、それも今や2往復。その途中の近原からは天瀬駅まで支線が出ていたが廃止になった。ちなみにこの待合室は現在使われておらず、ちょっと日田側に新しい標柱が立っている。床が抜けるほど腐っているから。




 軒下バス停がこの路線は多いので、隣の小坪尻を撮りに行った際は交渉をしたのを覚えている。他の路線でもいくつか交渉があったのだがその中で出てくる言葉で
 「そもそもバスは使わない」
 というワードが毎回飛び出す。そう、バスは使わなくて、あくまで最後の手段としておいてあるもの。それか「バスも通わない僻地」という地域にカテゴライズされるのが恐ろしい、と流石にステータスシンボルだけはとっておきたい矜持か。

 実はここと平行して広域農道がバス通りとは別に走っている。車社会で回っているから地元民はそっちを使う。整備もされてない県道を走るバスは要らない子。…けれど、車を運転できなくなったら?と考えると…。

 この国は車社会を率先して目指してきた。
 一家庭が車を持てるように設計をして行った。
 高速道路も、立派な国道や県道も沢山整備された。
 たしかに一時的に豊かにはなったが、それはもう昔の話。

 貧乏な我が家には車はない。
 こないだ広島にライブしに行ったときは高速バスの往復だったのだけど、乗客は若者が多かった。
 そもそも福岡~広島の公共交通機関移動って新幹線か高速バスしかない。
 在来線の普通電車で行く手もあるが、意外に高速バスより高かった。
 その二つの価格差は物凄い。でも歴史を考えると「激しくなった」が正解。

 長い時間をかけてなくしたものが、このバス停にはたくさん見える。
 10往復が2往復に減った意味。
 終点が失われた意味。
 そもそもこのバス停が使われなくなった意味。
(一度だけここでバスに遭遇したことがあった)

 それらの意味の中に「あの時利便性をとったばかりに、こんなことになってしまった」という結果だけが残ってしまっている。
 ここに今更10往復バスを走らせられるか?というと絶対にノウだろう。

 我が家は大変困ったことにカミさんが病気で、定期的に入院時期がある。
 山奥で車がないとどうなるか?をある程度体験しているようなものだ。

 退院時ばかしはどうにかして車を調達しないといけない。しかし親類縁者友人に当たっても「手一杯」で返ってくる。極まれに手を伸ばす方がいて、その人々には感謝しきれない。
 んで、どうしてるかというと偶々近所のガソリンスタンドがやってる格安レンタカーでまかなってる。
 でも、その選択肢がなかった頃はタクシーだった。ぞっとするほどの金が飛んだ。さらにいうと、自分に免許がなかったらどうなっていただろう?

 この闇は、実際にもう日本中の地方都市レベルで起きている。はじっこから腐っていくように。
 「今は若いし動けるし関係ないしうち都会だし」
 と安心している場合でもなく。ひたひたと忍び寄ってくる。そのうち国レベルでそうなっていくだろう。少子高齢化。世代間断裂。国際情勢。あまりこの国に成長の余地があるように見えない今、じゃあどうしろと?

 ・・・とまあ、話を大きくしたところで何も面白くはないのです。
 それより何か面白い事をやってたらそのうち面白いものが出来上がったり、見つかったり、するんじゃないかなーって。そしたらまあなんとかなるんじゃない?



 ぼくは大分の山奥でいっぱい面白いバス停を見つけたので、それを紹介したいのです。でブログを始めたと。で、このバス停はその中でも超一級品です。にっこにっこにー!ってレベルです。このブログで伝えたい事は、それだけです。   
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★激動の昭和の荒波に耐えて田舎に都会に生き残る、珍バス停たちが大好き。しかし嫁は全く無理解。
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